中間管理職が辞めたいと思った夜|責任とプレッシャーから抜け出す現実的な方法

中間管理職のストレスと再出発の象徴 中間管理職の悩み

「もう辞めたい」と感じた夜のこと、覚えていますか?

上司からの無茶な指示、部下からの不満。問題は次々に降ってくるのに、解決する時間も権限もない。
責任だけが重くのしかかり、「辞めたい」という言葉が頭をよぎる。
でも、「今辞めたら迷惑がかかる」「次が見つかるか不安」と、踏みとどまっている――。

私も当時は、このプレッシャーの中で働いていました。
この記事では、なぜ中間管理職がここまで追い詰められるのか、その構造的な理由と、辞めずに乗り越える方法、そしていつか抜け出すための準備を、私自身の実体験をもとにお伝えします。

あなたが弱いわけではありません。

▶ 中間管理職はストレスフル?孤独な板挟みから信頼を得るまでの体験談

 

責任とプレッシャーで押し潰されそうだった夜

金曜日の夜10時。ようやくデスクを離れ、電車に揺られながらスマホを見ると、また仕事のメール。
「明日までに報告書を」「例の件、どうなってますか」。

週末なのに、頭は月曜日の会議のことでいっぱい。
部下のミスのフォロー、上司への説明、他部署との調整、すべてが私の肩にかかっている。

家に着いても気が休まらない。食事も適当に済ませ、ソファに座ったまま動けなくなりました。
「このままでいいのか」「いつまでこんな生活が続くんだろう」。

ふと、「もう限界」「もう無理」という言葉が頭をよぎりました。
でも次の瞬間、「辞めたら迷惑がかかる」「次の仕事が見つかるか分からない」という不安が押し寄せました。
ただ、責任とプレッシャーだけが重くのしかかっていました。

責任の重さと疲労を感じる瞬間

なぜ中間管理職はこんなにつらいのか―構造的な問題を知る

「自分は要領悪いからだ」と思い込んでいました。
でも違いました。中間管理職は、構造的に追い詰められやすいポジションなのです。

データで見る中間管理職の現実
パーソル総合研究所の調査によれば、中間管理職のうち「働き方・負担に高い実感を持つ層が4割~5割近くにのぼることが明らかになっています。
このことから、責任の重さや裁量の少なさといった構造的な負荷が、管理職の精神的な負担につながっていると考えられます。

主な原因は3つです。

プレッシャーの種類 具体的な内容
責任の過重 部下の成果、チームの業績、トラブル対応――すべてが評価に直結
裁量の不足 決定権がないのに責任だけは負わされる
板挟みストレス 上からの圧と下からの不満の間で消耗する

つまり、あなたが弱いのではありません。
ポジションそのものが矛盾を抱えているのです。

ポイント:
この構造を知るだけでも、「自分だけじゃない」と気づけます。

▶ 中間管理職の悩みを解決するリンク集

辞めたいと思ったとき、私が最初にやったこと

「限界を感じる」と思ったとき、私は衝動的に動かず、立ち止まって考えました。

私が実践した3つのステップ

  1. 「何が一番つらいのか」を書き出す
    漠然とした「つらい」を具体化します。
    上司からの無理な指示? 部下との関係? 業務量? 評価?
    書くことで「原因の輪郭」が見えてきました。
  2. 信頼できる人に話す
    家族、友人、社外の知人。誰でもいい。話すだけで、頭が整理されていきます。
  3. 「今すぐ辞める」以外の選択肢を探す
    辞める以外にも、できることはあります。
  • 業務配分の相談
  • 部署異動の打診
  • 副業や資格取得の準備
  • 転職市場の情報収集

「辞めるしかない」と思い詰めていたけれど、実は、選べる道がいくつもあることに気づきました。

メモ:
すぐに辞める必要はありません。まずは「選択肢を増やす」ことから。

▶ 中間管理職の責任と評価のギャップ|報われない働き方を変える方法

今の仕事を続けながら、未来の選択肢を広げる方法

副業・学び直しを進める姿

私は今も、管理職として働いています。でも同時に、次の一歩も準備しています。

私が実践している二刀流キャリア

時間帯 行動 目的
平日 会社員として勤務 経験を積み、安定収入を得る
夜・週末 副業・学び 収入の柱を増やし、未来を作る

 

実際に行っていること
・副業ライター:文章力を磨き、収益化へ
・カウンセリング学習:自分の心を整え、人を支えるスキル習得
・オンライン講座受講:新しい知識と人脈を広げる
・転職サイト登録:市場価値を把握し、動ける状態を保つ

選択肢を増やすことが最大の防御
「いつでも辞められる」と思えると、不思議と今の仕事も楽になります。
逃げ道があるだけで、心の余裕が生まれるのです。

 

同じように悩むあなたへ―一人で抱え込まないで

もしあなたが今、同じように苦しんでいるなら、まず伝えたいことがあります。
一人で抱え込まないでください。

中間管理職は孤独になりやすい立場です。
上司には弱音を吐けない。部下には相談できない。同僚も同じように忙しい。
でも、誰かに話すだけで状況は変わります。

相談できる場所

  • 社内の人事・産業医
  • 家族・友人
  • オンラインキャリア相談
  • 同じ立場の人が集まるコミュニティ

私もオンラインで仲間とつながり、「自分だけじゃない」と感じたことで救われました。
あなたも、話せる場所を見つけてください。

あなたは一人ではありません。

今日からできる3つの小さな行動

中間管理職のストレスは「個人の弱さ」ではなく「構造の問題」です。
だからこそ、小さな行動で状況を変える力があります。

今日からできる3つのこと

  1. つらさを言語化する
     ノートに「何が一番つらいか」を書く。整理するだけで視界が変わる。
  2. 誰かに話す
     一人で抱えず、家族や専門家に相談を。声に出すことで前に進めます。
  3. 選択肢を調べる
     副業、異動、転職、学び直し。情報を持つことが、心の支えになります。

「辞める」は最後の手段です。
でも、休む勇気・立ち止まる勇気も、立派な行動です。

あなたの人生は、会社のためだけにあるわけではありません。
次の一歩を、一緒に見つけていきましょう。

▶ 中間管理職のストレスは人間関係の「割り切り」で激減する

著者プロフィール
現在も中間管理職として勤務しながら、副業ライターとカウンセリング学習を実践中。板挟みのストレスと向き合いながら、「いつでも辞められる自分」を作るための働き方再設計に挑戦しています。

「辞めるか耐えるか」ではなく、選べる自分になる。
それが、ミドルライフ・リデザイン研究所が掲げる新しい働き方の哲学です。