復職初日の朝、足が重くてなかなか玄関から出られませんでした。
私自身、適応障害で休職していたとき、「職場に戻るのが怖い」という気持ちで頭がいっぱいでした。緊張で心臓がドキドキして、「やっぱり無理かも」と何度も思ったのです。でも同時に、その怖さこそが「また前に進もうとしている証拠」だとも気づいたのです。
この記事では、休職・復職を経験した私が、復職初日に感じる不安や緊張を和らげるための具体的な過ごし方・やること・心構えをすべてお伝えします。うつや適応障害から回復中の方にも、読んでそのまま使える内容にまとめました。
- 復職初日の不安・緊張を和らげる心構え
- 前日・当日にやることリスト(準備編)
- 初日のスケジュール例と人事面談の答え方
- 上司・同僚への挨拶例文と菓子折りの選び方
- 疲れたときのセルフケアと初日を終えた後の過ごし方
- 体験談:私が復職初日に感じたこと
復職初日が怖い・不安なのは、あなただけじゃない
休職中の「戻るのが怖い」は自然な感覚
「また職場に行けるだろうか」「みんなにどう思われているか」「また体調を崩したら…」
休職中、こんな言葉が頭をぐるぐると回り続けた経験はありませんか。
復職に対して怖さや不安を感じるのは、あなたが弱いからではありません。 心と体が一度限界を超えたことへの、正直な反応です。むしろ、それだけ真剣に仕事や人間関係と向き合ってきた証拠でもあります。
厚生労働省の「職場復帰支援プログラム」でも、復職直後は段階的な慣らし期間を設けることが推奨されています。それだけ、復職初日のハードルが高いことは、専門家にも認識されている現実なのです。
私が復職初日の朝に感じたこと(体験談)
復職初日の朝、心臓がドキドキして、玄関の前で何度も立ち止まりました。
出社の途中も「やっぱり無理かも」という気持ちが何度もよぎりました。でもそのとき、自分にこう言い聞かせたのです。
「今日の目標は、無事に終えること、それだけでいい。」
この一言が、私を職場まで連れて行ってくれました。
初日は再出発の日であって、完璧にこなす日ではない。緊張していても構わない。「戻る」という行動を選んだこと自体が、すでに大きな成果です。
【準備編】復職初日の前日・当日にやること

復職日の前日夜にやること3つ
復職初日の不安を減らすために、前日夜のうちに、以下を準備しておくことをおすすめします。
① 翌朝の行動をメモしておく
「起きる→朝食→深呼吸→出発」と、具体的な順番をメモするだけで、当日の迷いがグッと減ります。
② 服装を決めておく
お気に入りの一着を選び、鏡の前で「これで大丈夫」と自分に声をかけてみてください。服は自信にもつながります。清潔感を大切にしつつ、自分が落ち着ける服を選ぶことが一番です。
③ 就寝時間を守る
眠れなくても、横になるだけで構いません。スマホは23時以降はなるべく見ないようにして、体を休める時間を確保しましょう。
準備とは、服や物だけでなく「心を整えること」。
前日から「明日の自分を応援する」気持ちを作ることが、何よりの準備になります。
▶復職直前の不安との向き合い方|心を整える当日までの過ごし方
復職当日の朝のセルフチェックリスト
出発前に、自分の状態を簡単に確認しておきましょう。
| チェック項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 睡眠 | 就寝・起床時刻/途中で目が覚めなかったか |
| 身体 | 動悸・息苦しさ・食欲の有無 |
| 思考 | 「完璧にやらなければ」と思っていないか |
もし体調に不安を感じるときは、無理をせず主治医や職場に相談することも立派な選択肢です。
初日の服装はスーツが安心
復職初日の服装に悩む方は多いです。復職初日の服装は、ビジネススーツが安心です。
久しぶりの出社だからこそ、スーツを着ることで「仕事モードに切り替わる」感覚が生まれます。私自身も、スーツに袖を通した瞬間に気持ちが少し引き締まり、それが初日の緊張を和らげてくれました。
「きちんとした姿で戻ってきた」という印象は、上司や同僚への誠実さにもつながります。体調への不安があるときこそ、服装だけはしっかり整えることで、自分自身の自信にもなります。
新しいものを用意する必要はありません。手持ちのスーツで十分です。前日夜のうちにシワを伸ばして、清潔な状態で準備しておくだけで、翌朝の気持ちが変わります。
【心理ケア編】初日の緊張・不安を和らげる3つの方法

復職初日は、誰にとっても緊張するものです。私が実際に助けられた方法を3つ紹介します。
呼吸法「4-4-8法」で自律神経を整える
緊張しているときは、自然と呼吸は浅くなっています。意識的に深い呼吸をするだけで、自律神経が整い、体の緊張がほぐれてきます。
「4-4-8法」のやり方
- 4秒かけてゆっくり息を吸う
- 4秒、息を止める
- 8秒かけてゆっくり息を吐く
これを3回繰り返すだけでOK。電車の中でも、トイレの個室でも、どこでもできます。
ポジティブワードで自分を支える
復職初日の朝、私はこんな言葉を心の中で繰り返していました。
- 「完璧じゃなくていい」
- 「一歩ずつでいい」
- 「今日を終えれば、それで十分」
呪文のように唱えるだけで、少しずつ気持ちが落ち着いてきます。自分に優しい言葉をかける習慣は、休職中の過ごし方の中でも特に大切にしていたことのひとつです。
初日は聴くことに徹するだけでいい
復職初日に、何か特別なことをしようとしなくて大丈夫です。
話すよりも、まず聴くことを意識する。 相手の言葉をうなずきながら聞くだけで、「戻ってきた」という存在感は十分に伝わります。自分を取り戻すことが初日の目的。焦らず、一歩ずつで大丈夫です。
復職への不安や怖さは、話すだけでもずいぶん楽になります。私自身、誰かに「そうだったんですね」と聞いてもらえただけで、肩の荷が下りた経験があります。
最近はオンラインで完結するカウンセリングも増えていて、外出が難しい休職中でも自宅から相談できます。
【実践編】復職初日の過ごし方とスケジュール例
初日のスケジュールの目安
| 時間 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 9:00 | 人事・上司と面談 | 「無理せず段階的に慣らしたい」と伝える |
| 9:30 | 職場での挨拶 | 上司→チームの順番 |
| 10:00〜12:00 | 軽作業・環境確認 | 焦らず、流れを掴むことだけを意識 |
| 12:00〜 | 昼休憩 | 一人でゆっくり過ごす時間を作る |
| 13:00〜 | 午後の業務(最小限) | 疲れを感じたら正直に伝えてよい |
初日に成果を出そうとしなくて構いません。「職場の空気に少し慣れた」だけで十分な成果です。
▶私の実際の職場復職初日のリアルな様子と心境・不安を乗り越えた体験談はこちら
人事面談で聞かれること・答え方
初日に人事担当者や上司と面談が設定されている場合、以下のように答えると安心です。
Q:体調はいかがですか?
→「おかげさまで安定しています。主治医から復職の許可をいただいております。」
Q:不安なことはありますか?
→「緊張はしていますが、段階的に慣らしていければと思います。」
Q:サポートが必要なことはありますか?
→「ありがとうございます。必要な際はご相談させてください。」
無理に「大丈夫です」と言い切る必要はありません。正直に、でも前向きな意欲を添えて伝えることが、信頼につながります。
ところで「復職先は本当に今の職場でいいのか」と、心のどこかで感じていませんか。
休職を経験したことで、働き方やキャリアそのものを見直したくなる方は少なくありません。無理に今の職場に戻ることだけが正解ではないのです。
転職やキャリア相談は、「今すぐ辞める」ためのものではなく、自分の選択肢を広げるためのものです。話を聞くだけでも、気持ちがずいぶん楽になります。
復職初日の挨拶のコツと場面別の例文

挨拶は難しく考えすぎなくて大丈夫です。大切なのは感謝と前向きな気持ちを伝えること。声が震えても、それはあなたが誠実に向き合っている証拠です。
基本の挨拶例文
「おはようございます。本日から復職いたします○○です。長らくお休みをいただき、ご迷惑をおかけしました。少しずつ慣らしていければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。」
上司への挨拶
「○○部長、お忙しい中ありがとうございます。本日から復職させていただきました○○です。ご迷惑をおかけしましたが、今後ともご指導よろしくお願いします。」
同僚への挨拶
「おはようございます。本日から復職いたします○○です。またご一緒できて嬉しいです。よろしくお願いします。」
新しいメンバーへの挨拶
「初めまして、○○と申します。本日から復職いたしました。至らない点もあると思いますが、よろしくお願いします。」
完璧な言葉より、誠実さと笑顔のほうが印象に残ります。
うつや適応障害からの復職初日の菓子折りのマナーと選び方
渡す順番は「直属の上司 → チームメンバー」が基本です。
| 人数目安 | 予算 | おすすめ例 | 日持ち |
|---|---|---|---|
| 5〜10人 | 1,000〜1,500円 | 個包装クッキー・フィナンシェ | 約2〜3週間 |
| 10〜20人 | 2,000〜3,000円 | 焼き菓子詰め合わせ | 約3〜4週間 |
| 20人以上 | 3,000〜5,000円 | 個包装せんべい・チョコ | 約1〜2か月 |
選ぶときのキーワードは「個包装・日持ち・アレルギー表示あり」の3つ。この条件を満たせば、まず失敗しません。
女性が多い職場なら、見た目が華やかな抹茶系スイーツも喜ばれます。
▶復職初日の菓子折り完全ガイド|適応障害から職場復帰した私の実践記録
復職初日を終えた後のセルフケア
初日を終えたら、まず「よく頑張った」と自分を認めることから始めてください。
疲れていても当然です。久しぶりに社会的な緊張の中で過ごしたのですから、体も心も消耗しています。帰宅後は以下を意識してみてください。
- 好きな食事や飲み物でリラックスする(頑張った自分へのご褒美)
- 入浴でその日の緊張を流す(ぬるめのお湯で10〜15分)
- 翌日のことは考えない(今日一日を終えたことだけを評価する)
- 眠れなくても焦らない(横になるだけで回復は進む)
適応障害やうつからの復職後は、疲れが翌日以降に出ることも珍しくありません。「今日は疲れた」と感じることは、回復のサインでもあります。無理をせず、自分のペースを守ることが長く働き続けるための一番の戦略です。
▶うつ・適応障害からの復職は時短勤務から|焦らず慣らす3つのステップ
まとめ|初日は完璧じゃなくていい、一歩前へ

復職初日は、誰にとっても不安でいっぱいの日です。怖くて当然、緊張して当然。
それでも今日という日を迎えたあなたは、すでに大きな一歩を踏み出しています。
「緊張している自分を責めず、よくここまで来た」と声をかけてあげてください。
初日の結果よりも、戻る決意を持ったことが一番の成果です。
焦らず、少しずつ、自分のペースで。その積み重ねが、必ず復職を成功へ導きます。
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適応障害で休職・復職を経験した筆者が、うつなど心の不調を抱える方にも役立つよう、体験をもとにまとめています。
一歩ずつ、自分のペースで回復していきましょう。
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出典
- 厚生労働省「職場復帰支援プログラム」
- 日本産業衛生学会「復職支援ガイドライン」
※本記事は筆者の体験と公開情報をもとに構成しています。医療的・法的助言を目的としたものではありません。個別の判断は、主治医・産業医・専門家にご相談ください。


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