行けなかった翌日に、まずやるべきことを整理する
復職初日の朝、どうしても体が動かず会社に行けなかった——そんな自分を責めていませんか。
長く準備してきたのに、いざ当日になると、体が硬直して動けない。頭では「行かなきゃ」と思っていても、心がブレーキをかける。そんな経験をした人は、少なくありません。
けれどそれは弱さではなく、心と体がまだ守りの状態にあるという自然な反応です。
行けなかった翌日は、まず深呼吸をしてから「焦らなくていい」と自分に言ってあげてください。
主治医や職場への連絡は、短くても誠実に「体調がすぐれず、再度医師に相談します」と伝えるだけで十分です。大切なのは、無理をして動こうとせず、自分を立て直す時間をつくること。休むことは、治すことの一部です。
▶ 復職初日に行けない時は?休んでも失敗にしない再スタート術
「もう無理かも」と感じた時に気づいてほしいこと
出社できなかった翌日は、強い自己否定感に襲われがちです。「情けない」「またダメだった」と思ってしまうかもしれません。
でも、あなたは怠けているのではなく、体がまだ危険と判断しているだけです。
厚生労働省の報告によると、うつ病などメンタル不調を経験した人の約60%が再発を経験しているとされています(出典:厚生労働省「こころの耳」)。また、国内研究では、休職から復職した人のうち約47%が数年以内に再休職しているというデータもあります(出典:日本看護科学学会誌)。
それほど、復職というプロセスは、慎重さを必要とするものなのです。だから、あなたが「怖い」と感じるのは自然な反応で、体はあなたを守るために、動きを止めているだけです。
どうか自分を責めず「まだ整える段階なんだ」と受け止めてください。回復はまっすぐではなく波のように進むもの。焦らず、その波をやさしく見つめていきましょう。
回復とは、直線ではなく波のように進むもの。焦るほど波は荒れます。
だからこそ、立ち止まる勇気も回復の一部です。
再挑戦に向けて心身を整える3つの方法

行けなかったあとに意識したいのは「どう立て直すか」より「どう整えるか」です。
①職場との再調整を相談と捉える:「もう一度主治医と相談しながら、復職のタイミングを見直したい」と伝えれば、誠実さと前向きさが伝わります。
②生活リズムを安定させる:睡眠時間と食事の時間を一定にするだけで、自律神経が整い、体調が戻りやすくなります。
③小さな外出から始める:朝10分の散歩や、近くのカフェで過ごす時間を積み重ねることで、社会との距離を少しずつ取り戻せます。
| 期間 | 行動 | 目的 |
|---|---|---|
| 翌日〜数日 | 休息・主治医/職場へ状況連絡 | 心身の過負荷を避け、誠実に共有 |
| 1週目 | 睡眠・食事の固定化/10分散歩 | 自律神経の安定・再挑戦の助走 |
| 2週目〜 | 通勤シミュレーション・短時間勤務の相談 | 段階的復帰の実装 |
復職は競争ではなく、プロセス。あなたのペースでいいのです。
私の体験:復職前夜に感じた「怖さ」と、そこからの気づき
私も、復職前夜は眠れず、朝になっても玄関の前で立ち尽くしました。
「まただめになったらどうしよう」「周りに迷惑をかけるかもしれない」そんな不安が押し寄せ、涙が止まりませんでした。
そのとき、主治医が言った言葉が救いになりました。

行けるかどうかより、行こうと思えたことが回復のサインです
その言葉を聞いた瞬間、力が抜けました。
幸い私は初日に、会社へ向かうことができましたが、もし行けなかったとしても、自分を責めなかったと思います。
行けた人も、行けなかった人も、どちらも同じ「回復の道の途中」。準備期間が少し延びただけで、立ち上がるタイミングは人それぞれです。
今日からできる、心と体のリカバリメモ

回復期におすすめなのは「心のメモ」を作ることです。体調が落ちた時の対処法、安心できる言葉、自分を支えてくれる人の名前などを書いておくと、再挑戦のときに支えになります。
もう一つは「五感ケア」。好きな香りを嗅ぐ、温かいお茶を飲む、音楽を聴く、そんな小さな行動が、心をゆるめてくれます。
私は、朝の光を浴びて深呼吸をすることを習慣にしました。わずか数分でも「今日も大丈夫」と思える時間が増えるほど、体が安心を覚えます。
回復とは、何かを頑張ることではなく、整えることです。
焦らず、体と心の声に耳を傾けてください。
まとめ:立ち止まった時間も、あなたの回復の一部です
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適応障害で休職・復職を経験した筆者が、うつなど心の不調を抱える方にも役立つよう、体験をもとにまとめています。
復職は、成功か失敗かで、はかるものではありません。行けなかった日も、あなたが回復の途中にいることを知らせてくれる大切な時間です。
完璧じゃなくていい。少しずつ整えていけば、必ず前に進めます。焦らなくて大丈夫。
止まっているように見える時間にも、心は確実に回復しています。誰かと比べず、あなたのペースでいいのです。
そして、「また立ち上がろう」と思えた瞬間こそが、次のステップです。
今日も、その一歩を応援しています。
※本記事は筆者の体験と公的情報(厚労省・自治体資料など)をもとに構成しています。医療的な判断や治療方針については、主治医・産業医などの専門家にご相談ください。


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